踊るびあほりっく

―マイルとブラックカードに夢をみる。―

提携カードとプロパーカードの違いについて理解する。

JCBザ・クラスとは、株式会社ジェーシービーが発行するクレジットカード(プロパーカード)の1種です。

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なぜこのプロパーカードに憧れを持つ人が多いのでしょうか。何かメリットはあるのでしょうか。

このJCBザ・クラス独自のメリットについては別記事で紹介しますが、まずはプロパーカードと言うものを理解するためにクレジットカード業界の簡単な構成と、プロパーカードの対となる『提携カード』との違いについて解説致します。

※クレジットカード業界に詳しい人には一部ツッコミを受けるかもしれませんが、提携カードとプロパーカードの違いを説明するのにアクワイアラは関係ないため、ここでは説明から省略します。

 

提携カードとは?

先述の株式会社ジェーシービーは、クレジットカードの5大国際ブランドのうちのひとつ『JCB』を運営しています。ちなみにクレジットカードの5大国際ブランドとは、『VISA』『MasterCard』『AMEX』『JCB』『DinersClub』の5つを指します。 f:id:mr-akogare:20160129010734p:plain

VISAやJCBのようなクレジットカードの国際ブランド運営団体は、楽天やセゾンカードといったクレジットカード発行会社(イシュアといいます)に対し、自社の国際ブランドを搭載したカードの発行許可(ライセンス)を与えます。

こうして発行されたカードは一般的に『提携カード』と呼ばれる部類になります。この提携カードは、搭載されたブランドのステッカーが貼ってあるすべてのお店で使用することができます。

この提携カードによる決済(売り上げ)がお店で発生すると、イシュアは売り上げ額の数%を加盟店手数料としてお店から受け取り、国際ブランドは加盟店手数料の一部をライセンス料としてイシュアから受け取れる収益構造を持っています。お店側の加盟店手数料を2者で仲良く(?)分け合う形ですね。

余談ですが、居酒屋などの割引クーポンにしばしば「現金のみ」の適用条件が記載されるのは、こうした加盟店手数料の負担がお店側に発生するためという背景があります。現金の方がお店は嬉しいんですね。

提携カードのメリット

この提携カードは多くの場合、イシュアが提携するある特定の店舗やサービスの支払いの中で利用すると、商品の値引きやポイント倍増等の特典が受けられます。期間限定キャンペーン等の情報収集とたゆまぬ研究努力を重ねれば、1%を超えれば高い方といわれるクレジットカードの還元率を、ポイントの2重取り3重取りで3 %~5%に引き上げることができることが提携カードの特徴といえます。

この特典は、イシュアが提携するサービス(たとえば楽天市場や Amazonなど)に優良顧客を囲い込むためであったり、魅力的な特典でカードの市場シェアをあげ全国の加盟店から得られる加盟店手数料を純粋に増やすためであったりしますが、いずれにせよ私たち消費者にとっても上手に使いこなせば非常に有益な特典といえます。

これら特典を追い求めるうちに、気づけば提携カードが5枚超え、10枚超えのカードコレクターになってしまったというのはよくある話です。笑 しかし、イシュアからの請求日や口座残高をしっかりと管理し、短期間でのカード多重申し込みを避ける、不要なキャッシング枠は撤廃するなどして、CIC に記録される信用情報にさえ気をつけていれば実害は特にありませんし、現金主義者の人と比較すればむしろこうした方のほうが年間でより多くの金銭的な利益を生み出すことが可能です。

プロパーカードとは?

ここまで説明してきた提携カードに対し、『プロパーカード』と呼ばれる種別のクレジットカードがこの世には存在します。プロパー(Proper)とは日本語に訳すと「正式な」という意味がありますが、クレジットカード業界でいうプロパーカードとは『国際ブランド自身が自社発行するカード』と定義されます。

プロパーカードの関係者を図式で表すと、イシュア=国際ブランドとなります。一人二役といいましょうか。

5大国際ブランドでこのプロパーカードが存在するのはAMEX,JCB,DinersClubの3つだけであり、VISA,MasterCardのプロパーカードなるものは存在しません。なお、どえらいカードとして名高い三井住友VISAカードは、国際ブランドのVISAからライセンスを"借りて"日本国内でカード発行業務を自社で行っている会社のため、厳密な意味で言えばプロパーカードではありません。

JCBのプロパーカード

JCBの国際ブランドを運営する株式会社ジェーシービーのプロパーカードのラインナップは、一度JCBのサイトを見てみてください。

株式会社ジェーシービーは、同社のプロパーカードを『オリジナルシリーズ(OS)』と命名しています。JCBのオリジナルシリーズは、カードフェイス(券面)を観点から除くと以下の通り4つに分類することができます。ちなみにJCBザ・クラスは、4のプラチナカード(ブラックカード)に該当します。

  1. 一般カード
  2. エクステージカード
  3. ゴールドカード
  4. プラチナカード(ブラックカード)

メリットがはっきりと目に見えやすい形で提供される提携カードに対し、これらのプロパーカードはどのようなメリットがあるのでしょうか。

 

プロパーカードは提携カードに還元率で圧倒的に劣る。

残念ながら、還元率といった観点で比較してしまうと、プロパーカードは提携カードに圧倒的に劣ります。JCBのオリジナルシリーズは、1000円の決済額に対して1ポイントが付与されますが、この1ポイントの賞味価値は5円、つまり還元率は0.5%となります。

対して提携カードの中でいまやかなりの知名度がある楽天カードでは、提携先サービスの楽天市場に限らずどのような場所(たとえばスーパーやコンビニ)で決済を行ったとしても、100円につき1円相当のポイントが付与されるため1.0%の還元率となります。ポイントの多重取りや期間限定のキャンペーン等を引き合いに出すまでもなく、2倍の還元率で楽天カードの圧勝です。

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楽天の三木谷さんが嫌いだとか、Rのマークがダサいだとかいう理由で楽天カードを嫌う人も中にはいますが、こと還元率においてお得度を追い求めるのであればこのクレジットカードを持たない理由はありませんし、プロパーカードを使用する必要はまったくありません。

(最終的な還元ポイントの終着点がANAマイレージであれば、『ANA VISA ワイドゴールド』という最強のカードがあります。ANA VISA ワイドゴールドに関する情報はSFCへの憧れの記事で説明したいと思います。)

プロパーカードの強みは付帯サービスと信頼性にあり。

ではプロパーカードの強みはまったく無いのかというと、そうでもありません。プロパーカードの主たるメリットは付帯保険です。プロパーカードは一般的に、カード決済した商品の盗難や破損を手厚く保障してくれるショッピング保険や、旅行代金のカード決済有無に関わらず海外での病気や事故を保障してくれる海外旅行保険が自動付帯します。これら保険はJCBのオリジナルシリーズだと

一般カード<エクステージカード<ゴールドカード<プラチナカード

と、グレード(年会費)が上がるに従って最大補償金額が増加します。この補償金の原資はカード会員の年会費である事が多く、年会費無料の提携カードではあまりこうした手厚い保険が付帯することはありません。

また、国際ブランドが自社発行しているという「信頼性」がプロパーカードのメリットだとよくこの手の話題ではあげられます。このなんとも曖昧な「信頼性」ですが、具体的にどういうことなのか。これは、「カードの廃止がありうるかどうかと言い換えてみると分かりやすいかもしれません。

提携カードは廃止がありうるのがデメリット?

提携カードは、カード発行会社(イシュア)と提携先サービスの提携関係が解消される、またはカード発行会社(イシュア)と国際ブランドとのライセンス契約が解消されるなどの出来事があると、利用者はいくらカードの継続利用を望んでもカードの更新をすることが出来ません。この際、携帯電話代やETC料金などを廃止対象のカードで毎月引き落としていた場合は、引き落とし先の変更手続きをする手間が生じます。うっかりこれを忘れてしまったことにより、実際にカード廃止後にETC バーに衝突してしまったといったトラブル報告もあります。

プロパーカードにはそもそも提携やライセンスという概念がないため、こうしたトラブルとは無縁なります。

見解:プロパーカード所有にメリットはあまり無い

ここまでつらつらとプロパーカードの特徴やメリットについて解説をしたものの、個人的な見解としては「付帯サービス」や「信頼性」などが発揮される機会や場面などはそうそうなく、プロパーカードの所有にはあまりメリットは無いと考えています。

というより誤解を恐れずはっきり言えば、上記の通り楽天カードの還元率と比較して経済的な合理性で考えると、プロパーカードを決済のメインカードにすることははっきり言ってお得の機会損失、デメリットであると言ってもいいと思います。

それでも欲しい…JCBザ・クラスでええかっこしい…

が、人間はそんな損得勘定のみで動く単純な生きものではありません。

年会費を払ってでも特別なステータスや特権が欲しい・・・

ブラックカードをレストランでちらつかせてみたい・・・

ディズニーランドの秘密エリアにドヤ顔で入ってみたい・・・

そうしたステータスの所有欲・顕示欲を持ったええかっこしい高い気位を持つ方は、是非当ブログから『JCBザ・クラス』の情報を得ていただければと思います。