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ポイントやマイルは課税されるのか。税理士に聞いてみた。

2017年2月20日更新 

ポイントサイトで貯めたポイントや航空会社のマイルは、課税対象の所得になるのか。これはマイルやポイントを荒稼ぎする者達の関心の的だと思います。

2016年春、勤め先の会社が提携する税理士事務所の税理士様に確定申告の相談をする場を持つことが出来たので、ポイントやマイルに対する課税の考え方についてその税理士様にあれこれ根掘り葉掘り聞いてみました

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その方は42年ものあいだ国税局に務め近年東京都豊島区に税理士事務所を独立開業した方の見解ですので、情報にはある程度の確からしさがあると考えていいと思います。

とはいえ国税局の公式な見解ではないので、これがタックスアンサー(正しい情報)とは限りません。あくまで「一個人が一税理士様に聞いてみた結果」ということで、参考までの情報にしてください。

→(2017年2月20日)本エントリー記載事項の裏を取りました(豊島税務署)。念のためご自身の所轄税務署でもご確認ください。

 

税理士様との会話

(私)「Tポイントやpontaとかのポイントプログラムってありますよね。コンビニでものを買ったり外食したりして貯まるポイントです。ああいうポイントは所得ではなく"値引き"という考え方が適用されるってインターネットで調べたのですが。」

(税理士様 以下、I先生)「そうですね。値引きにあたります。」

(私)「クレジットカードの決済で貯まるポイントも同様と考えていいですよね。」

(I先生)「その考え方で問題無いです。」

(私)「やっぱりそうなんですね。この場合は商品やサービスの購入(支出)に伴ってポイントが付与されるから、「値引き」という考え方は確かにしっくりきます。けど、支出が伴わないのにこういうポイントを得ることができる場合もあるんですよ。」

(I先生)「というと??」

(私)「ほら、例えば『今クレジットカードを作ればもれなく5,000円分のTポイント進呈!』みたいなやつです。あれは元手ゼロでポイントだけもらうことができるので、値引きという考え方は適用できないですよね?」

(I先生)「ああなるほど。ああいうのは企業側と交わしたサービス契約の一部というか延長というか、サービス契約に内包されるものとして捉えられるから、やはり所得として見なすことはないです。」

(私)「なるほど、サービス契約に内包されると。。。じゃあ、アフィリエイトってあるじゃないですか。紹介したい商品の広告をクリックしてもらって、実際に売上につながったら広告主から報酬がもらえるというやつ。あれは雑所得ですよね。」

(I先生)「アフィリエイトは雑所得ですね。」

(私)「アフィリエイトの報酬を現金ではなく、例えばTポイントのようなポイントとして貰ったら?」

(I先生)「現金だろうとポイントだろうと雑所得にあたる。報酬や賃金という性質を持つものは所得とすべて見なされる。」

(私)「アフィリエイトではなく、(ハピタスやポイントタウン等の)ポイントサイトに友達を紹介して、紹介報酬のポイントを貰った場合も?」

(I先生)「それも同様。報酬に関しては雑所得である。」

(私)「じゃあ仮に、現金ではなくポイントとして報酬が貰えたとして、これが課税されるのはポイントが付与されたタイミングですか?ポイントを使用したタイミングですか??企業の福利厚生制度(カフェテリアプラン)なんかでは「実際に使用されたタイミング」で課税が行われると国税庁HPのタックスアンサーに記載されていますが。」

(I先生)「ポイントは発行する企業にとって負債に相当するものだけれど、ポイントが効力を発揮する(=ポイントが使用される)までは支出(キャッシュアウト)が伴わない、また得たポイントがそのまま失効するといった可能性もあるので、使ったタイミングが課税のタイミングとなる。」

(私)「なるほど。では最後に、アフィリエイト等によって得られた換金可能な30万円分の雑所得のポイントを使用して、定価150万円もする国際線ファーストクラスに搭乗した場合、つまりポイントをマイルに交換して特典航空券に引き換えた場合、課税対象額はいくらになるんでしょうか。」

(I先生)「それはその人のポイントの使い方が単に上手というだけで、貰った報酬が増えた訳ではないから、元の価値の30万円に対して課税されると考えていい。」

(I先生)「というか、なんかいろいろケースを考えてくれているようだけど、現行の税法ではポイントに対する課税は基本的に無いと考えていい。

(私)「・・・?!なんでですか?」

 

(I先生)「所得税法に基づき国税局が法人や個人事業主に提出を義務付けている、支払調書(=法定調書)、という資料があるのだけれど、これは支払発生事由毎に50種類以上も用意されている。この支払調書の中には、現在のポイントプログラムの実態に即しているものがまだ存在していない。」

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△支払い調書一覧(国税庁HP)

(私)「その支払調書が無い=課税事由が無いということですか?」

(I先生)「そう考えていいと思います。今後、ポイントをいっぱい稼いでる人に対して、世論が『不公平だ、不公正だ』という意見が多くなって、国税局がそれを問題視して税法を改正するなどの動きが限りは、ポイントに課税が行われることはないと思います。まあ、マイナンバーの施策も始まったので、将来的にマイナンバーとポイントとのひも付けがなされて課税される、といった可能性もあるかもしれないですが。」

(私)「なるほど支払調書ですか…。これが今後整備されるかが鍵なんですね。。勉強になりました。いろいろ教えて頂きありがとうございます。」

 

 

まとめ

一税理士様の見解として、

  • ポイントサイトで稼いだポイントは、"値引き"や"サービス契約に内包されるもの"として、原則として課税対象外
  • ただし、アフィリエイトのような広告掲載や友達紹介プログラムで得たポイントは、報酬や賃金として見なされるため雑所得とされる
  • 現在のポイントプログラムに適した支払調書はまだ存在しないが、国税局が税法を改正して新たな支払調書を整備すれば今後ポイントやマイルは所得として課税対象となりえる。

いかがでしたでしょうか。皆様の確定申告の参考情報としてお役に立てれば幸いです。

(追記)報道:政府がマイナンバーカードに合算へ

2017年5月7日、マイナンバーカードにマイルやポイントを合算できるサービスを政府が開始すると読売新聞より報道されました。

ポイントインフラの統合はpontaとリクルートポイントの統合にあるように非常に難易度の高いことであるため、果たして今年9月に実現するかは疑問です。

政府は9月にも、航空会社のマイルなど民間企業の各種ポイントをマイナンバー(共通番号)カードに合算できるサービスを開始する。

 集約したポイントは全国の特産品や公共施設の利用料などと交換することができる。政府は新サービスを、交付枚数が伸び悩むマイナンバーカードの普及や、地域振興につなげたい考えだ。

 クレジットカードや携帯電話、航空会社が発行するポイントは、年間4000億円を超すとされるが、未使用分は約3割に達するとの推計もある。新サービスにより、企業ごとだったポイントは「自治体ポイント」として合算されるため、マイナンバーカードを所管する総務省は「消費者の利便性が増してポイントの利用が進み、経済活性化の効果も期待できる」としている。

マイルやポイント、マイナンバーカードに合算へ : 政治 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) 

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